港はまた自然の海とは別の表情



(英国統治時代)
 早朝の風景です。 場所の説明は要らないでしょう。 香港島が正面に見えています。 中国に返還(主権回復)する前の、それも10年くらい前の時期に撮影した古い写真です。  広東省・広州からのフェリーで到着したばかりの時間帯に撮ったもので、朝日に輝く高層ビル群を中央にした構図です。 揺れる船内から撮ったのでこれで精一杯でした。 この日は朝なのに風も強かった。   中国に戻った現在では、広州と香港を行き来する船はこのころよりずっと増えていることだろうと思いますし、国内便になりましたので、船にご五星紅旗を掲げることもないんじゃないかと思います。   それでも船のいる場所は説明しておきましょう。 九龍半島の西側に、旺角埠頭というのがありますが、その沖合い400mくらいのところです。 どういった理由か知りませんが、フェリーは直接接岸せずに艀(はしけ)を待って、乗客はこれに乗り移って埠頭に上陸する形式でした。 そして埠頭のなかで入国手続きをとります。  とにかく揺れる船からさらに激しく揺れる艀に飛び移るのは結構たいへんでした。 荷物を持ってですからなおさらです。 一晩同室した華僑のふたりも巨大な荷物と格闘してやっとの思いで乗り移ってきました。   この埠頭は、厦門(アモイ)や、福州など中国の沿岸都市からの便もよく到着するのだそうで、こうした風景は珍しいことではないようです。 たまたまそこに一人日本人の観光客が混じっていた、そのことのほうが珍しいことだったのかもしれません。

マーライオン公園 (シンガポール)
 はじめてのシンガポールでのひとこま。 一昨年、家族を連れてシンガポールを訪れていますが、この写真はそのはるか前、独身時代に友人と訪れた際のものです。  当時の観光ガイドには、マーライオン公園についてさんざんなことが書かれていました。 あまりの貧弱さ、小ささに呆れた。 拍子抜けした。 わざわざ来たのに期待を完全に裏切られた。 そんな酷評ばかりです。  それが写真のマーラオン君です。 いかにもポツンという形でライオンの白い像が建ち、口から水を吹き出している。 この背面には民家一軒分程度の広場があるだけ。 周りに展望台やレストランはおろか、みやげ物を商う店さえろくにない、そんな田舎の路傍に立つお地蔵様のようなものでした。  ところが、シンガポール政府観光局の発行するパンフレットには、この国を代表するシンボルでもあるかのような扱いをしている。 空港内の案内看板でもまたしかり。 看板に偽りあり、そう思われても仕方のない状況でした。 私もこれを見てたいそう落胆したものです。 それでも折角ここまで足をはこんだのだからと、少し引いた場所からこのようにカメラに収めてきたのです。  現在、このアングルからライオンを撮影することはできません。 第一にライオンの位置も向きも変わっています。  また、ライオン自体がふた回りほど大型のものに代替わりしています。 そして、水を吹きだすライオンを正面から見ることができ、記念撮影も出来るように海側に張り出したデッキが整備されています。 そして、写真でみる手前の水面、その真上には高架道路がかかっています。 街の中心部からの幹線道路が完成しているのです。   普通、観光地などではかつてのオリジナルの姿の方がよかったといわれる例が多いようです。 ところがこのマーライオン公園に関してははなしが逆です。 今のほうがずっと良い。 狭い国土で資源がなく、貿易と観光が主要な産業のシンガポールとしては、観光客を落胆させるわけにはいかない。 国策として改善したのでしょう。  ご覧の画像は、そうなる前のシンプルなころの記念写真です。

 

 

 

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