ヨーロッパには多彩な水の色がある



テムズ川−2(英国)
 ロンドン塔が写ったテムズです。 ウェストミンスターの船着場から川を下っていくルートです。 目的地はグリニッジ。誰でも知っているグリニッジ天文台のあるところです。   国際子午線というやつがあるはずなのでそいつを見物してみようというのが狙いでした。 地球を南北に分けているのは赤道です。 これは地球の自転軸と直角の面で地球をスパッと切ったときの切り口になる。 つまり天文学的、地政学的に客観的な意味をもった線です。  これに対して子午線と言うのはそれとは直角に地球を二分する基準となる線です。 子午線と基準としてそこから東が東半球、西が西半球という具合です。  さらに、世界中の時刻はここを基準に決められている。 グリニッジ標準時というのがあって、世界各地の時刻は、グリニッジ標準時に対する時差で表現する。 ちなみに日本の標準時はグリニッジ標準時プラス9時間です。 ニューヨークなど米国の東部標準時はマイナス4時間となります。 子午線から見て丁度地球の裏側が、日付変更線で、太平洋上にある。 ハワイに行くとき必ず横切り、日付を一日戻すあれです。 ということは、グリニッジ標準時で正午は、世界中が同じ日付となる瞬間です。 日本時間で夜9時です。  これは、地政学でもなんでもない、人類が勝手に決めればよいことで、どうしてそれがロンドンの街はずれにあるのか。 こうしたことを定めた当時、世界でもっとも影響力のあった国が英国だったからでしょう。 いかにも世界の中心は大英帝国の首都であると言わんばかりです。   しかし、うまくしたものでグリニッジ標準時の正午という時刻は、世界中のほとんどの人が起きている時刻といえます。 東はニュージーランドで午後11時、日本が午後9時ですから、子供以外はまだ起きているでしょう。 西側ではニューヨークが朝8時、ロスアンジェルスは朝4時ですからちょっと眠たい。 完全に寝ているのはハワイと太平洋の島々ぐらいのものです。 これってすごい偶然です。  悪乗りして雑学(今はトリビアというんですか)をもうひとつ。 パリを中心とした地球の半分。 つまり地球儀でパリの位置に糸でもつけてぶら下げたときに上にくる部分のことです。 この半球上で世界の人口が最大になるという説。 たしかに陸地のほとんどが含まれます。  風景とはかけ離れた話題になってしまいました。 この写真を撮ったとき、こんなことばかり考えていました。 そういうことです。

セーヌ川−2 (フランス)
 数少ない夜間の風景です。 セーヌ川の遊覧船、バトー・ムーシュは、つとに有名です。 私もパリを訪れた二度が二度ともこれに乗りました。  世界的に知られた有名な観光船ですから大型です。 一度に大型バスの10台分くらいの人数が乗れるんじゃないかと思います。   この観光コースには大きく分けて昼間のコースと夜間のコースとがあります。 夜間の方はデイナーつきになるので料金がずいぶん高い。 だから私は二度とも昼間のコースです。   夜間では川沿いの歴理的な建物が見えないので、これらを強力なライトで照らしつつ進むのです。 川沿いをすべてライトアップすることを思えば、まだしも経済的、合理的なのでしょう。  写真は、私が市内のレストランで夕食を終え、ホテルの戻る途中で、出くわしたときのものです。 セーヌ川の橋に近づいた途端に巨大な光のかたまりが音もなく近づいてくる。 ホントに間近にくればガイドの音声やら船のエンジン音などがごっちゃになって聞こえるのですが、この光量ですからかなり遠くからでも光のかたまりはわかります。  近くで見ますとなるほど船内では、観光客がテーブルについてフランス料理を召し上がっている。 その様子が丸見えなのだ。  パリの街角には歩道にまでテーブルを出して食事をさせるレストランやカフェをよく見かけます。 パリの街の代表的な風景にまでなっているようです。 私もあの様子にあこがれめいた感情がはたらいで、一度路上で食事をしたことがあります。  ところがいざ自分がやってみますと、けっこうストレスが多いことに気づきました。 まず他人の目。 食事をしているところを他人に見られることに抵抗がありました。 日本人の特性かもしれません。  それからほこりや排気ガス。 パリの歩道は広いとはいいながら、それでも屋外でしかも道端であることにかわりはありません。 往来から飛び込んできそうなほこりやその先の車の吐き出す排気ガス。 これらを防ぐ方法がないでなないか。  目の前の料理を口にはこぶ作業をしていて、「こんな場所でメシを食わねばならんのか」 と自分で希望していながら後悔が先にたってしまいました。  セーヌの川面をすべる光の球に、他人目をはばらからず食事をする、図太い人種を眺める。 そんな非日常的な風景に出会いました。

 

 

 

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